中央民族大学(中国)

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学年
3年(留学開始時)
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所属学部
国際教養学部
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参加プログラム
海外派遣留学プログラム
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留学期間
2025年2月~2025年7月
交換留学をしようと思ったきっかけや、留学先大学への交換留学を決めた理由を教えてください。
私が留学を志したきっかけは、大学のゼミにおいて中国の教育に関するテーマを研究したいと考えたことにある。中国の急速な経済成長のなかで教育制度がどのように変化してきたのか、また地域間や都市農村間における教育格差、進学競争の実態などを実際に現地で見て、学びたいと感じた。文献調査だけでは得られない現地の空気感や人々の価値観に触れることで、より深い理解と独自の視点を研究に取り入れることができると考えた。実際に学生や教員との対話を通じて、制度の実態や課題を多角的に把握することができると考えた。
留学先大学について教えてください。
キャンパスは2つあるが、主に使用していたキャンパスは郊外にありアクセスはあまり良くなかった(2026年に地下鉄開通予定)。市の中心部にあるキャンパスからシャトルバスが出ているのでそれを利用した。キャンパスは5年ほど前に建てられたばかりなので新しく、とても広い。市の中心部にあるキャンパス内には民族に関連した小さな博物館がある。またこちらのキャンパスの周辺には大学が集まっているため学生が多く、生活しやすい環境であると思う。


留学先の街や留学先大学キャンパスのおすすめの場所を教えてください。
郊外のキャンパスの周辺は何もなく、タクシーで20分ほどの場所に1つ商業施設がある。キャンパス内には食堂のほかにカフェがいくつかある。市の中心部にあるキャンパスの周辺は何でもある。大学の隣に国家図書館があるが特に土日や試験直前は多くの人が並んでいるようなので勉強するには向かないと思われる。近くに紫竹院という公園があり、散歩するのにちょうどいい広さである。


留学先での学びについて、授業内容とともに具体的に教えてください。
外国教育思想史・教育社会学は哲学を学ぶような講義が想定より多かったため、現在の中国の教育事情を学びたかった自分にはあまり向いていなかったように感じた。ただ、教育社会学は後半になるにつれて現状の課題を紹介するような内容になったので勉強になった。比較教育学・高等教育学は現代の国内外の教育事情を学ぶことができたため、教育体系に関する理解を深められたように感じる。職業教育学は専門学校や技術教育に関する教育体系を学ぶ講義内容であり、自分が知らなかった種類の学校に関して理解を深めることができた。いずれの授業も講義スライドがあるが、留学生ということもあって千葉大のようにMoodleで共有してもらえるわけではないので先生からいただくか、もらえない場合は同級生に聞いてみるなど自分で探す必要がある。先生の気まぐれで出席を取り始めたり課題を出したりということもあったので注意しておく必要がある。
留学中の一番の思い出を教えてください。
留学中で最も印象に残っているのは、現地大学の文化祭で日本ブースを出展したことである。日本文化を紹介するために、浴衣の試着体験や日本の小物・駄菓子の販売を企画し、様々な国の学生と直接交流することができた。準備や運営は大変だったが、日本に興味を持ってもらえたときの喜びはとても大きかった。文化を伝える難しさと面白さを実感し、異文化理解の重要性を改めて学んだ貴重な経験となった。
留学準備において大変だったことや、今後留学を考えている学生に留学準備段階でのアドバイスがあれば教えてください。
語学面に関しては、生活上では使わない表現や専門用語が多く出てくるのでなれるまでに時間がかかった。しかし、授業を受けていれば自然と慣れていくのでそんなに身構える必要はないと思う。交換留学生の本科生が少なく、事務室の方も私たちを語言生だと思っているので早めに本科生であることを伝えて履修登録を進めるべきである。毎日バスに1時間弱乗ってキャンパスの移動をしなければならないので、面倒だと感じる方はあまりお勧めできない。
留学経験を、この先どのように活かしていきたいですか。
留学で得た最大の学びは、多様な価値観を受け入れて考える姿勢だと思う。今後はこの経験を活かし、異なる背景を持つ人々と協働する場面で、柔軟かつ対話的な関わり方ができる人材を目指す。また研究面において、留学を通じて得た異文化理解力や現地の教育に関する知見を、今後の卒業研究に活かしていきたいと考える。中国人学生や保護者の方に向けて行った質的調査を、帰国後のゼミやレポート執筆に反映させ、より現実に即した考察を深めたい。
今後の派遣留学を希望する学生にメッセージをお願いします。
派遣留学は、語学力の向上だけでなく自分の関心分野を現地で深く学べる貴重な機会である。慣れない環境に戸惑うこともあるかもしれないが、その経験こそが視野を広げ、自分を成長させてくれる。また現地で出会う人々や文化との関わりから、教室では得られない学びがたくさんあると感じた。少しでも興味があるならぜひ一歩踏みだしてみてほしい。

1日のタイムスケジュール
6:30 起床
8:30 バスに乗る
10:00 高等教育学の授業
11:35 食堂でお昼を取る
14:00 比較教育学の授業
16:00 バスに乗る
17:00 帰宅
18:00 課題or友人とご飯
24:00 就寝

