アアルト大学(フィンランド)

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学年
修士1年(留学開始時)
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所属学部
融合理工学府
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参加プログラム
CODEプログラム
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留学期間
2024年8月~2025年1月
交換留学をしようと思ったきっかけや、留学先大学への交換留学を決めた理由を教えてください。
私が専攻しているデザインというフィールドは感性を扱う分野であり、研究手法や教育手法にも絶対的な正解がない。これまでとは異なる環境でデザインを学ぶことで、これまで千葉大の中で培ってきたデザイン観を見つめ直したいと思ったことが留学を決めたきっかけである。アアルト大学に決めた理由としては、デザインスクールとして世界的に評価が高い点、フィンランドの治安の良さがある。また、官学連携の授業が多く公共領域におけるサービスデザインに強みを持つところにも惹かれた。


留学先大学について教えてください。
経済大学、工科大学、芸術大学が合併してできた過去があり、分野を跨いだ交流が盛んな大学だと感じた。デザインの授業でもコンピュータサイエンスやビジネスにバックグラウンドのある学生が受けていたりと多様であった。私が留学したCoIDコースは正規留学生含め留学生の割合が高く、グローバルな環境であった。社会人を経験してから留学されている方も多く、様々なバックグラウンドをもつ学生とクラスメートして交流する環境は刺激的だった。
留学先の街や留学先大学キャンパスのおすすめの場所を教えてください。
キャンパス内だと、Bird Watching Centerという海沿いの散歩道を行った先にある展望台がお気に入りスポットである。キャンパス内であることを忘れそうなくらいの自然に囲まれた場所で、野鳥だけで無く野生の牛を見かけたことも。また、学内にはいくつかの学食があるが、その中でもお勧めなのはTUASとTAFFAである。特にTAFFAで食べられる金曜日限定のメニュー、サーモンステーキは必食である。


留学先での学びについて、授業内容とともに具体的に教えてください。
第一タームではDesigning for Serviceという授業を履修した。大学があるエスポ−市と協働し、実際の課題を解決するという内容の授業であった。実践的な授業だが毎週デザイン手法やビジネスに関する論文を読む課題があり、理論と実践の組合せ方が面白かった。第二タームではDesign for Social Change-ParticipantとDesign for Social Change-Strategyという2つの授業を履修した。授業時間が朝9時から16時までという密度の高い時間割の授業であった。デザインが社会にどのように影響を与えるかや、それを意図的におこすにはどのようなステップが必要なのかなど少し抽象的な内容を扱った授業であった。Participantの方では様々なステークホルダーと協働するためのワークショップの設計手法をミニワークを交えて学んだ。Strategyはより全般的な内容を扱った。
留学中の一番の思い出を教えてください。
授業で出会った同じコースの留学生と毎週末お出かけして、フィンランドの名所を回ったことである。フィンランド料理のレストランに行ったり、教会をめぐったり、サウナに行ったりとフィンランドライフを満喫した。また。相手の国の料理が食べられるレストランに行ったり、逆に日本食レストランを紹介したり、という交流が楽しかった。語学力に自信がなかったため留学先で深い人間関係を築けると思っていなかったが、良い出会いに恵まれたなと感じる。完璧じゃない英語でもこんなに人と仲良くなれるというのは発見で、語学力への自信にもなった。
留学準備において大変だったことや、今後留学を考えている学生に留学準備段階でのアドバイスがあれば教えてください。
出願時にポートフォリオと志望動機書の提出が必要だが、AIでチェックするだけでなくネイティブの人に見て貰うと良い。AIだけだと、文意が曖昧になってしまったり、出願書類として適切な言い回しになっていないなどのミスを修正仕切れなかった。早めにやっておいたことが良いこととしてはパスポートの申請である。パスポートは出願時に必要だが、更新するのを忘れており受け取るのがぎりぎりになってしまった。入学許可が出てからすぐやるべきことは、在留許可申請のための大使館の予約と、お家の手配である。大使館の予約はかなり混み合っており私の場合は1ヶ月先しか予約ができなかった。書類が集まりきっていなくても先に予約だけしておくというのも手である。お家の手配は学生向けの住宅斡旋サービスであるAYYとHOASを利用すると良い。お家のオファーは断らず承諾しておくのが吉。
留学経験を、この先どのように活かしていきたいですか。
アアルト大学で培ったビジネスや社会的影響を考慮したデザインの視点を活かし、単なるビジュアル表現にとどまらず、企業や社会にとって本質的な価値を生み出せるデザイナーを目指す。研究や実務経験を通して今回得た課題解決のアプローチを磨き、より戦略的なデザインの実践に取り組んでいきたい。また、多様なバックグラウンドを持つ人々と英語で協働する経験を活かし、国籍や専門分野を超えたチームでのプロジェクトに携わっていきたい。
今後の派遣留学を希望する学生にメッセージをお願いします。
アアルト大学は留学生が不自由なく学べる環境が整っており、留学に不安を抱えている人にも自信を持っておすすめできる大学だと感じました。デザインを学ぶ学生にとって交換留学は間違いなく自分のデザイン観を広げる良いチャンスだと思います。留学できる環境にあるならば是非手をあげて挑戦してみて欲しいです。


1日のタイムスケジュール
8:30 起床
9:00 出発
9:15 授業
12:00 学食でランチ
13:00 授業再開
16:00 授業終了・友人と図書館でお喋り
17:00 学食で夕飯
18:00 友人と図書館で勉強
22:00 帰宅